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GoogleAnalytics4プロパティ(GA4)とは?概要と導入方法

 

GoogleAnalytics4プロパティとは

 

2020年10月現在の「Google アナリティクス」における最新バージョンです。2019年に発表された「アプリ+ウェブ プロパティ」がアップデートされ、正式に2020年10月にβ版から名称を「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」へ変えてリリースされました。
従来のセッションを中心とした計測から、ユーザー(顧客)を軸とした計測に変わったことが大きな特徴といえます。「アプリとウェブをまたがった計測」「Googleの機械学習モデルを活用した予測機能の導入」「プライバシー重視のデータ収集」を中心とした機能が搭載されており、今後もさらに機能を導入予定とGoogle アナリティクスブログで発表されています。

▼参照
・新しいGoogleアナリティクスのご紹介
https://analytics-ja.googleblog.com/2020/10/google.html

・次世代のGoogleアナリティクスについて
https://skillshop.exceedlms.com/student/path/66738-google

・Googleアナリティクスリリースノート
https://skillshop.exceedlms.com/student/path/66738-google

 

旧アナリティクスとGoogleAnalytics4の違いは?

 

旧アナリティクスとGA4の大きな違いは、「計測における単位と方法」にあります。
旧アナリティクスでは、計測における単位はあくまで「ページ単位」であり、計測方法としては「セッション」の考え方が用いられていました。しかし、GA4では「ユーザ単位」に変更され、計測方法として「イベント」が用いられるようになりました。旧アナリティクス:計測単位(ページ),計測方法(セッション)
GA4:計測単位(ユーザー),計測方法(イベント)

そのため、今までの感覚で数値を見ることができなくなるため、従来のアナリティクスになれている方は見慣れるまで苦労されるかもしれません。
しかし、ページ単位では解析しづらかったユーザの行動を正しく把握できるだけでなく、コンバージョンに至った要因をデータ化しやすくなったことは大きな利点であるといえます。

GoogleAnalytics4の「エンゲージメント」

GA4から新たに追加された要素として「エンゲージメント」があります。
これは、ユーザがサイト上で行った「操作」(閲覧時間やクリック、スクロール等)を指し、GA4のナビゲーションにも追加されています。

GA4を理解するための5つのポイント

 

・GA4は昨年ベータ版で登場したApp + Webプロパティの基礎の上に構築

正式名称はGoogle アナリティクス 4 プロパティです。「アプリ + ウェブ」は旧称になります。

・機械学習を導入しているアクセス解析ツールになった

顧客が将来取るであろう行動を予測できるようになりました。例えば、解約率を予測するといったことができるようになります。これにより、これまで難しかったコンバージョンの後の世界の解析が可能になります。

・UXの検証がより具体的に

GoogleAnalyticsのグループプロダクトマネージャーであるラッセル・ケッチャム氏は、SearchEngineLandに次のように語っています。※1

このレポートは、マーケティング担当者がカスタマージャーニーの特定の側面を掘り下げるのに役立つように設計されています。例えば、ユーザー獲得レポートでどのチャンネルが新規顧客を獲得しているかを確認し、エンゲージメントレポートとリテンションレポートを使用して、これらの顧客がどのような行動をとっているか、コンバージョン後に顧客が離れていないかを理解することができます。

また、アプリとウェブのインタラクションを一緒に測定できるようになっています。アプリ内とウェブで発生したYouTubeのエンゲージメントビューからのコンバージョンをレポートに含めることができます。YouTubeの動画視聴からのコンバージョンを、GoogleやGoogle以外の有料チャンネル、Google 検索、ソーシャル、メールなどのコンバージョンと並べて見ることで、すべてのマーケティング活動の効果を総合的に把握できます。

・プライバシー問題に対応

GDPR/CCPAなどのデータ規制に準拠したアナリティクスツールになっています。

GDPR:EU一般データ保護規則
CCPA:カリフォルニア州 消費者プライバシー法
GDPRに違反した場合、企業の全世界売上の2%以下または1,000万ユーロ(約12億円)のいずれか高い方が罰則になり、企業が倒産に追い込まれるような大きな罰則規定になっていました。EUのみならず、米国カリフォルニア州 消費者プライバシー法も定まったことで、プライバシー保護の強化は世界的な動向になっています。

また、ブラウザーアップデートやITP2.0の実装などによるクッキーの問題、ユーザープライバシーコントロールができるようになってきたため、新しいアナリティクスツールはマーケターの頭痛の種でした。

今回、発表されたGoogleAnalytics4は「クッキーのない未来のアナリティクス」と呼ばれています。サードパーティのクッキーが段階的に廃止されていく中で、Googleはデータの分散化が新たな規範になると予想しています。Googleは、データのギャップを埋めるために機械学習に頼ることになるだろう。そんなことをKrista Seiden氏が話しています。

 

GoogleAnalytics4の3つのメリット

 

GoogleAnalytics4で発表された大きなメリットとして「アプリとウェブをまたがった計測」「Googleの機械学習モデルを活用した予測機能の導入」「プライバシー重視のデータ収集」の3つがあげられます。自動的にアップグレードされるわけではなく、利用するにはGoogleAnalytics4用のタグをサイトへ新しく実装する必要があります。なお、今までのGoogleアナリティクスのデータと互換性はなく、新規にGoogleAnalytics4で計測が開始されるため、今までのプロパティは削除せずに並行してデータを収集しましょう。上記で解説した「イベント」もエンゲージメントの1つですが、旧アナリティクスの「イベント」と異なり、ページビューを含むすべてをイベント(のヒット)と見なすことが特徴です。

メリット1:アプリとウェブをまたがった計測

Google アナリティクス4はプロパティの中に「データストリーム」という新しい概念が追加されました。データストリームは「ウェブ」「iOS」「Android」とそれぞれのデータストリームに分かれています。

ウェブは「GTMかgtag.jsで新しい計測IDをウェブサイトへ追加」することでGA4の「ウェブストリーム」にデータを収集することができ、iOS、Androidは「Firebase プロジェクト」とGoogleAnalytics4を連携することで「アプリストリーム」にデータを収集することができます。

▼参照
・アカウント、プロパティ、データ ストリームを追加する
https://support.google.com/analytics/answer/9304153?hl=ja&ref_topic=9303319

メリット2:Googleの機械学習モデルを活用した予測機能の導入

ここ数年で機械学習を利用した予測モデルをユーザー分析や広告に活用している企業が増加しています。しかし、予測モデルを構築するには専門性の高い知識や技術が必要になります。

GA4では実装したイベントを元にGoogleの機械学習モデルを使った「予測指標」が導入されました。

「今後 7 日以内に商品購入する可能性の高いユーザー」、「今後7日以内に利用しなくなる可能性が高いユーザー」や「売上の高い可能性のあるユーザー」をオーディエンスや分析メニューで利用可能になります。

なお、予測指標を利用するには以下の条件が必要ですのでご注意ください。

機械学習を利用した予測指標を利用するための条件

・GA4でpurchaseイベントもしくはin_app_purchaseイベントが実装されかつ計測されている
・過去30日以内に、少なくとも1000人のユーザーがpurchaseイベント完了し、1000人がpurchaseイベントを完了していないデータが集計されている
・上記①②の条件を満たした後、30日間継続してデータ集計している。
(途中でpurchaseイベントを停止した場合、再度30日間のデータ集計が必要です)

▼参照
・予測指標-アナリティクス ヘルプ
https://support.google.com/analytics/answer/9846734

メリット3:プライバシー重視のデータ収集

ユーザーのプライバシーに関する技術変化に伴い、公式ブログでGA4は以下のように、将来のニーズに適応できる設計で開発されていると記載されています。

変化し続けるテクノロジー業界を念頭に、新しいアナリティクスは、CookieやIDを利用できるかどうかにかかわらず、将来のニーズに適応できる設計になっています。柔軟な測定手法に加え、今後はデータの不足を補うモデリング機能が導入される予定です。
―Googleマーケティングプラットフォーム日本版公式ブログより

▼参照
・新しいGoogleアナリティクスのご紹介
https://analytics-ja.googleblog.com/2020/10/google.html

・Googleアナリティクスでのデータの使用を管理
https://analytics-ja.googleblog.com/2020/09/google.html

・同意に関するユーザーの選択を尊重しながらコンバージョンを測定する
https://analytics-ja.googleblog.com/2020/09/blog-post_28.html

GoogleAnalytics4の設定方法

 

旧アナリティクスからGA4に切り替える操作方法について紹介していきます。
GoogleAnalytics4は、旧アナリティクスのプロパティを残したまま、別プロパティを新規で作成する形になります。そのため、旧アナリティクスのプロパティ、および収集データは維持されます。

ステップ1:GA4の新規プロパティの作成

旧アナリティクスからGA4プロパティを作成旧アナリティクスの管理画面にあるプロパティ項目の中から、「GA4へのアップグレード」を選択し、表示される内容を確認後に「ようこそ」を選択。その後、表示されるポップアップの右下にある「プロパティを作成」を選択。以上でGA4の新規プロパティが作成されます。

ステップ2:Googleタグマネージャーの設定を追加

GA4用のタグを追加します。GTMのタグ追加から、タグタイプ「Googleアナリティクス:GA4設定」を選択。

表示される画面の中の「測定ID」に、GA4側の管理画面(プロパティ項目のデータストリームを選択後IDが右上に表示されます)からIDをコピーして入力。その後、保存を選択し、GA4ダッシュボードの右上にある「公開」を選択して終了です。旧アナリティクスのタグや変数はそのままで問題ありません。

ステップ3:GA4の「リアルタイム」から実際に計測がされているか確認

実際のページにアクセスし、GA4の「リアルタイム」画面から計測ができているかを確認。

まとめ

 

今後、機械学習はウェブ解析士にとっても必須スキルになります。今回の記事で明らかにしたように、GoogleAnalytics4の本質的な理解のためには、「機械学習」「UX」「GDPRなどのプライバシー問題」などかなりハイレベルな知識が求められることがわかりました。