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好意を抱かれる営業のコミュニケーションテクニック

好意を抱かれる営業のコミュニケーションテクニック

お客様に選ばれる、必要とされる営業になる為にはどうしたらよいのでしょうか?

「君から買いたい!」
「君だから信頼して任せたい!」

こんなフレーズを言われると営業冥利につきますよね!

できる営業はお客様から好意を抱かれています。
では、どのようにしてお客様に好意を抱いてもらえているのでしょうか?

意図してか、無意識か共通していることがあります。

今回は好意を抱いてもらうためのコミュニケーションテクニック、「ペーシング」「バックトラッキング」「ミラーリング」についてご紹介いたします。

次の様なお悩みをお持ちの方も、ぜひ参考にしてみてください。
・コミュニケーション能力を高めたい
・会話や説明をするときに緊張する
・ヒアリング能力を高めたい
・商談や打ち合わせで相手に安心感を与えたい
・良好な人間関係を構築したい

ペーシング

■ペーシングとは

「ペーシング」とは、相手の話し方や状態、呼吸などのペースを合わせることです。

例えば、相手が無意識に活用している声の調子(話し方やテンポなど)を合わせていくこと、また相手が使っている言葉を盛り込みながら、会話を進めていくことです。

ペーシングの目的は、相手が話しやすい雰囲気や空気をつくりだし、安心感や心地良さを感じてもらうことです。

類は友を呼ぶとよく言いますが、あなたの周りも雰囲気の似たお友達は多くありませんか?

人間は、自分と同等、同じ境遇、同じ趣味趣向を持つ人と一緒にいるのが、心地よく楽しいと思える。つまり、気を許しやすいということです。

だからペーシングは、あなたの話や提案を受け入れてもらいやすくい状況をつくり、商談・打合せを優位に運ぶことを可能とします。

■ペーシングの目的

ペーシングの目的は、相手のとの間に、急速に親近感や安心感、またラポールと呼ばれる無意識レベルでの深い信頼関係を築くこと。要するに、相手が話しやすい雰囲気や空気をつくりだし、安心感や心地良さを感じてもらうことです。

■ペーシングで得られる効果

ペーシングを活用することによって無意識レベルに調和が生まれている状態になります。
これをラポールが取れている状態といいます。言い換えると、信頼関係が構築され始めている状態です。

このうように、意識的に相手に合わせていくことで、無意識レベルでの調和や一体感が
生まれてきます。そうなると、自然に仕草や姿勢、話し方、雰囲気、話し方、表情、呼吸などが合ってきます。

ペーシングとは、そのような状態を作り出すために使うことができ、以下の様な効果をもたらします。

・相手にとって話しやすい存在になる
・安心して心を開ける存在になる
・自分のことを話してもいいと思える存在になる

よりビジネス的な効果に落とし込むと、

・相手の自分への肯定感や重要感を満たし、信頼関係が増す
・相手の警戒心をとり、安心感を与える
・あなたのことを大切な存在、重要な人だと認識し始める

そして、あなたの話や提案を受け入れてもらいやすくなることによって商談・打合せを優位に運ぶことを可能とします。

ただし、信頼関係を深めるにはこれだけでは足りません。

■ペーシングの特徴

ペーシングとは、コミュニケーションにおいて一番の基本になります。

ペーシング、「類似性の法則」を逆手に活用していく心理テクニックです。

類似性の法則とは、「人は自分と共通点がある人には、心がオープンになり、親しみを感じやすい。良好な関係の二人は、同じ動作をする傾向が高くなる。」というものです。

要するに、あなたに対して相手を同じ感覚を持っているように錯覚させることで、あなたへの警戒心を解き、心を開かせるということです。

こういったペーシングの考え方は、対面したコミュニケーションだけでなく、文章やメール、ビジネスレターなどにも使うことができるので、ぜひ応用してみましょう。

■ペーシングを実践する際のポイント

ペーシングを実践する際のポイントをご紹介します。

ペーシングのポイントは、「話し方」「相手の状態」「呼吸」です。

・相手の話し方にペーシングするときは、声の調子や話すスピード、声の大小、音程の高低、リズムなど。
・相手の状態にペーシングするときは、明るさや静けさ、暗さ、感情の起伏など。
・呼吸にペーシングするときは、相手の肩や胸や腹部の動きを観察しながら、同じ呼吸のリズムに。

このように相手とペーシングを行っていくと、聞き手と話し手の中に一体感が生まれてきて、話し手は安心して話をすることができるようになります。

特に基本となる「話し方」は、次の2つを意識するとよいでしょう。

1)相手の話し方のスピードやリズムなどに合わせる

ゆっくり話す方には、ゆっくりめに。早く話す方には、すこし早めに話す。

人は自分のテンポと違う人と会話することにストレスを感じるため、これだけでも、相手と自分の間に親近感を持たせ、さらに心の距離感を近づけてくれます。

2)相手の声の大きさや抑揚に合わせる

大きな声の方には大きめの声で、小さい声の方には小さめの声で話す。

声の張りなど抑揚のつけ方も合わせていきます。

A:「あれ何っ!?」
B:「え、どれ?…」

ではなく、

A:「あれ何っ?」
B:「え!?どれっ!?」

といった具合に合わせていきましょう。

人は自分と共通点があると無意識的に好感を抱きます。
ペーシングは人間関係全般に活用することができます。

・コミュニケーションで使うなら相手に合わせる。
・複数の人がいる場においては場に合わせる
・講師の方なら、研修やセミナーの場に合わせる

つまり、「空気を読む」。相手や場に合わせるということです。
その結果、相手とあなたの間に調和のとれた状態を生み出し、信頼関係構築につながります。

長くなりましたが、もしもあなたがペーシングを知らなかった、使っていなかった、
できているけど意識的にはやっていないという方であれば、意識的に使うことで、
コミュニケーションのレベルが高まります。上手く行かなかった原因も改善されます。

なぜならば、相手に合わせることで信頼関係を築くことができますが、
合わせないと相手は違和感を覚えます。それは信頼関係を築けないだけではなく、
違和感を与えることになります。だからこそ、ペーシングはコミュニケーションの基本なのです。

ペーシングの基本的なスキルとして「バックトラッキング」と「ミラーリング」についても説明していきます。

バックトラッキング

■バックトラッキングとは

バックトラッキングとは、日本語で「オウム返し」と呼ばれる、相手の言ったことを返すことを指します。

■バックトラッキングの目的

バックトラッキングの目的は、相手の話をちゃんと聞いていることを示すことと、相手に自分が発した言葉を再認識してもらうことにあります。

そうすることによって、相手は自分の話がよく理解され、受け入れられているという感覚を持つため、安心感、納得感、満足感、好感などを生み出し、相手の承認を引き出すことができます。

バックトラッキングは、相手とのラポール(信頼関係)を築くために有効な方法としても挙げられています。

■バックトラッキングで得られる効果

・相手が話を聞いてくれていると安心と嬉しさを感じます
・自分の話した言葉が返ってくるので、承認されている気持ちになります
・理解してもらえているなと感じることで、自己重要感が満たされます
・自分に似ている人に対して、安心感、親近感、好感を持ちます
・会話にリズムが生まれて、楽しくなったり、心地よくなります
・大切な部分を繰り返すことで、相手は自分のことを理解してくれていると共感する
 ⇒NLPのバックトラッキングで繰り返した後は、強い頷きや同調が起きていることが多いです。

・自分の話を聞いてくれているという安心感と、自己重要感
 ⇒人は自分の話を聞いてほしいという欲求があります。だからこそ、傾聴などで、相手の話を聞くことで、自己重要感を満たすことができます。言葉を繰り返していくことは、話を聞いているということを伝えることでもあります。それが相手にとっては大切なのです。

■バックトラッキングの特徴

バックトラッキングを行うと、相手は自分の話がよく理解され、受け入れられているという感覚を持ちます。

■バックトラッキングを実践する際のポイント

やり方はとてもシンプルです。
大きく2つのポイントを押さえるだけです。

1、相手の言葉を繰り返す
2、時々、相手の話を要約して伝える

では、それぞれを補足していきます。

1番の相手の言葉を繰り返す時ですが、
すべての言葉を繰り返しても不快にさせるだけです。

相手の話の中にある出来事(事実)と、その出来事を通して感じたこと(感情)
を繰り返します。NLPのバックトラッキングとはシンプルです。さらに毎回、
繰り返すのではなく、時折繰り返します。

使っていると分かってきますが、事実と感情の中には相手にとって大切な
ポイントが含まれています。そこを繰り返すからこそ、心に響きます。
使っていくことで分かル用になってきます。

そして、NLPのバックトラッキングの2番目のポイントである、
「時々、相手の話を要約して伝える」に関しては、話を聞いてくれている。
理解してくれているということが相手にとって、無意識レベルでの安心感、
納得感、満足化、好感、承認などを生み出します。

だからこそ、お互いに心地よくコミュニケーションを取ることが出来、
その結果、信頼関係を築くことが出来るのです(NLPでいうラポール)。
バックトラッキングとは、使い方次第で素晴らしい結果や効果を出せるスキルなのです。

そのため、できるだけ相手の使った表現そのものを返す必要はありますが、一語一句同じでなくてはならないというわけではありません。

バックトラッキングには、3つのポイントがあります。

①相手の感情
②話の内容の事実
③話の要約
相手が「悔しかったんですよ」とか「嬉しかったんですよ」といった感情表現を口にした場合は、「悔しかったんですね」とか「嬉しかったんですね」と相手の感情を強調するようにバックトラッキングするのが好ましいです。

その他、相手の話が長くなってきた場合は、、話の内容の事実を確認したり、話を要約したりして、聞き手の理解を確認するためにバックトラッキングを利用したりもします。

ミラーリング

■ミラーリングとは

ミラーリングとは、相手の身振りや動作を合わせる方法です。
具体的には、姿勢や座り方、見振り・手振り、態度や表情など相手の動作や静止しているときの手足の位置、また呼吸などをまさに鏡のように合わせていくというやり方です。

■ミラーリングの目的

ミラーリングの目的は、相手の警戒心をとり、急速に親近感や安心感といった無意識で深いレベルの信頼関係を築くことです。あくまで、相手への好意を示す自己アピールが目的ではなく、相手を尊重し、調和がとれた関係を生み出すことです。

■ミラーリングで得られる効果

コミュニケーションスキルとしても有名ですが、ミラーリングも、ペーシングやバックトラッキングと同じく、「類似性の法則」を逆手に取った手法の1つです。

人は無意識に、自分に似ている相手に対して安心感や親近感を持ちます。
そのため、特にミラーリングでは以下のような効果を得ることができます。

・相手が自分と共通点があると錯覚し、心がオープンになり、親近感を持ちやすくなる
・良好な関係であればあるほど、同じ動作をする傾向が高いため、関係が良好であるかのように錯覚する。
などです。

そして、コミュニケーションにおける相手との調和や一体感が、ラポール(信頼関係)の構築につながります。

また、自分自身も相手が何を感じているのかを、感じ取りやすくなります。

■ミラーリングの特徴

ミラーリングを行うと、相手は無意識的にあなたを自分と似た存在であると認識し、相手の警戒心を解き、好意や安心感を感じさせることができます。

ただし、ミラーリングは決して猿まねではありません。相手とまったく同じタイミングで同じ動作を行うと、相手に違和感を感じさせ、逆に警戒心、不快感を抱かせてしまいます。

■ミラーリングを実践する際のポイント

類似性の法則というものがありますが、人は自分と似ている人には、警戒心を解いて、受け入れやすくなります。逆に言えば、心を開いている者同士や仲のいい男女などを観察して、似ていると思った経験はありませんか?

調和が取れていると、自然に姿勢や話し方、リズム、呼吸などが似てきます。
ミラーリングとは、相手に身体の姿勢などを合わせていきます。

・姿勢(体幹を合わせる意識をするとやりやすいです)
・足の位置(足の位置だけで、身体のの感覚や内面の状態が変わります)
・頷き(相手の頷きに合わせて、自分も頷きます)
この3点がミラーリングでもっとも大切な項目です。

・呼吸を合わせる(話すスピードやリズム、声の調子を合わせていると自然に出来てきます)
・身体の使い方、動かし方を合わせる

相手がコップを手にしたら、少し遅れてコップを取ってみる。
相手が話しながら手でジェスチャーをしていたら、自分も手を少し動かしてみる。

ミラーリングを意識しずぎると、厳密にマネをすることに集中してしまいがちですが、
ミラーリングにばかり集中することなく、相手の話をよく聞き、相手の状態をよく観察しながら、
相手を理解したいという思いで相手に合わせていく。

そのような聞く態度が一番重要であると言えるでしょう。

相手を尊重する想いから、「さりげなく気づかれないようにやる」、これがポイントです。
同時に同じ仕草をするのではなく、少し遅くなっても全く問題ありません。

自己アピールの技法ではなく、相手の警戒心をとき、安心して会話ができる状態づくりのための技法だという認識で活用していきます。

まとめ

今回ご紹介したペーシングは、「類似性の法則」を逆手に活用していく心理テクニックです。

類似性の法則とは、「人は自分と共通点がある人には、心がオープンになり、親しみを感じやすい。良好な関係の二人は、同じ動作をする傾向が高くなる。」というものです。

要するに、あなたに対して相手を同じ感覚を持っているように錯覚させることで、あなたへの警戒心を解き、心を開かせるということです。

結局大切な営業スキルは、相手の間合いに入るためにペーシングを活用し、相手の心を掴み、信頼関係を構築するということです。

こういったペーシングの考え方は、対面したコミュニケーションだけでなく、文章やメール、ビジネスレターなどにも使うことができるので、ぜひ応用してみましょう。