上の3つの例は、ある好ましい特徴が別の項目の評価まで高くしてしまう現象で、これをポジティブ・ハロー効果と言います。
ということは、もちろん、ネガティブ・ハロー効果もあるんです。例えば、身だしなみや容姿がさえない人は、不当に低い評価を受けたり、まったく無視されたりしてしまいます。
それが如実に表れた実験があります。
比較対象:ホームレス風の人×スーツ姿の人
シチュエーション:同じ場所で同じように倒れ、同じように「助けて」と言って救済を求める。
結果:ホームレス風の人は無視され、スーツ姿の人はすぐに声をかけてもらえました。
このときのネガティブ・ハロー効果とポジティブ・ハロー効果を整理してみましょう。
ネガティブ・ハロー効果:ホームレス風の人に対して
・みすぼらしい格好だな…
⇒ どうせ酔っ払っているんだろう
⇒ 関わらないのが最善だ
・ポジティブ・ハロー効果:スーツ姿の人に対して
身だしなみがちゃんとしてる…
⇒ 身元の確かな紳士だろう
⇒ 助けてあげなくちゃ
同じ男性が服装を変えただけだというのに!